Preface
こんにちは. 秋学期も終わり, 春休みに入りましたね(煽りじゃないよ). いろいろと一区切りついたので, 春と同じく授業の感想を書いていこうと思います.
時間割
こんな感じです. 月曜が全休で嬉しい.
代数学序論
通年で, 数学科の必修科目です. 前期と先生が変わり, 黒板ではなくiPad(多分)の画面をプロジェクターに映すスタイルの授業になって, オンデマンドの録画が見やすくなりました. なんというか, 1限なのと, 前日に早起きする習慣がなくなってしまったことで, 途中から全部オンデマンドで受けてました……
内容についてなんですが, 前期で群論が一区切りついたので, 環・体・加群あたりについて一通りやりました. 環っていろんな所に出てくるし, その基本的な考え方も結構使う(気がする)ので, それを基本的なところからわかりやすく解説してくれてとてもありがたかったです. 前期に引き続き, 黄色いテキストがコンパクトかつわかりやすくまとまってて最高.
解析学入門
通年, 数学科の必修科目です. 今学期は, 行列のノルム→不動点定理→常微分方程式って順番でやりました. 不動点定理, とってもいい話だと思います. 存在だけを言ってその具体的な求め方はよく知らない, みたいな定理って結構あると思うんですが, この定理は実用的な求め方も教えてくれます. 級数近似もできて応用上もハッピー!
この不動点定理を使って常微分方程式の解の存在と一意性とかを示していくんですが, 証明がな~~~~~がいんですね. 結構きれいにまとまってはいるんですが, 定理の複雑さからどうしても踏むステップ数が多くなってしまうんだと思います. 授業で聞いてるときなんかは, ひとつひとつの論理は追えるけど気付いたら非自明な結論が導き出されている……って感じでした. あとで自分で勉強したときでもよくわかってなかったりします.
この科目といえばクソむず演習問題(解答なし)ですが, 今学期は意外と控えめだったと思います. あ, ひとつだけエグいのがありました. これには本当に悩まされまして, 先輩に聞いたり先生に直接聞きに行ったり数日間熟成させたりして, 試験の前日にやっと解くことができました. しかもこれ, テストに出たんですよね……(ちょっとだけ簡単にはなってた).
この科目は対面試験orオンライン試験+ノート提出を選べたんですが, ノートを出すのがめんどくさかったので対面で受けました. 今回は証明だけではなく微分方程式を実際に解く問題も出ると予告されていたので前期よりはちょっと勉強量を減らしたんですが, こいつが意外と手強くて, だいぶ時間を吸われました……(数学科は計算ができない).
スパルタではあったんですが, ある程度考えてから聞きに行けばヒントをもらえるし, 解答があるとやっぱり頼っちゃうというか, 自分で限界まで考えるっていうのがとても大事だっていうのが身にしみてわかる授業でした.
基礎物理学B
再履です. 教員ガチャを引き直しました(正確には選べるのでガチャではない). 最初の剛体の運動はもうすっかり忘れてて大変でしたがあとは資料をしっかり読めば普通にできる感じでした. 数学の知識が増えたので楽になるかな~って思ってたんですがそんなに変わりませんでしたね. 多分ベクトル解析をやってないせい.
関数論A
複素関数についての授業です. 半期で必修……必修だっけ?覚えてないです.
Zoomで外国人の先生がカタコトで複素数についての話をする感じでした. 中間試験と期末試験をやる予定が某ロナで期末が潰れ中間の点数だけで評価が決まることになりました…… そのテストがどんなんだったかというと, 対数・指数・線積分などの計算ができれば満点取れます. コレ数学科の授業?流石に複素解析を何も知らないで進むのはまずい気がするので春休みにアールフォルスを読もうと思ってます.
Academic Reading 2
英語のやつ. CELESEの仰せのままに.
代数学A
もうひとつの代数の授業です. 初週に動画が1本上がり, 翌週にアップロード遅延の連絡があり, そのまま最終週まで音沙汰がありませんでした. そこで出されたレポートで成績が決まるらしいです. 講義動画が合計15本で, 内容は序論とあんま変わらなかったですね.
ベクトル空間と幾何
通年で必修です. 神授業です. 線形代数の続きってことで, 後期はテンソル代数と表現論をやりました. テンソル代数は授業で初めて触れたときは実態がよくわからなくて「なんか多重線形なんだな~」とか雑な理解をしてましたが, 外積代数に入ったり多様体の微分形式で扱ったりするうちにちょっとはわかってきたような気がします. テンソル代数, 幾何やるならめっっっちゃくちゃ使う気がするので授業で扱ってくれて本当にありがたかったです.
表現論はなんというか線形代数と群論が融合した感じのやつで, どっちの知識も当然のように使うのでここが怪しいと大変です. 授業では一般論をやった後に対称群の表現をやりました. 数学あるあるだと思うんですが, 一般論だけやっててもなんか全体像がつかめないというか, これをして何が嬉しいのかがよくわからなかったりするんですよね. まあ一般論っていっても線形代数と群論の応用なので結構楽しかったんですが, 嬉しさはいまいちつかめませんでした. リー群の表現をやってみたいので自主ゼミでFulton-Harrisを読んでるんですが, 行間がものすごくてこの授業のありがたさが身に染みる……
先生がものすごく優しいし, だいたい毎回出る課題にもフィードバックが返ってきます. 採点ミスで2回ほど0点になったことがあったんですが, それを先生に伝えたらちゃんと100点になって返ってきました.
多変数解析
多変数の微分積分をやると見せかけてなんかめっちゃいろんなことやります. 後期は微分形式とフーリエ解析についてやりました. もはや解析学概論だと思います. 成績は出された演習問題から2題選んで解いて出すことで決まります. 授業資料がもう字がびっちり詰まってて読みにくい……
CBD2
グループでアンケートを取ってプレゼンをしたり一人で実験?をしてプレゼンをしたりします. 一番しんどかった. この授業に心を壊された理工生は数知れないという……
認知心理学2
A群です. 前期と同じく認知心理学について先生が解説してくれます. 授業資料がわかりやすい!
動画の視聴と実験への参加で出席になります. 最後にレポートが出たんですが, これはなかなか大変でした. 出さない神レポより出すゴミの精神を久しぶりに引っ張り出しました……
現代数学演習
半期で必修です. 松坂集合・位相の演習問題を一人ずつ前で解きます. 10人ずつくらいでクラス分けされるんですが, クラス分けテストが簡単すぎて(こんなんでちゃんと実力測れんのか……?)って思ってました. 今でも思ってます. 春に応数の演習科目をとっていたので発表は初めてではなかったんですが, 黒板に書きながら発表をするのは初めてでなかなか難しかったです. 先生がいる分自主ゼミよりちょっと雰囲気締まるしね.
測度と積分入門
半期で応数の科目です. カラテオドリの定理を認めちゃって理論もそこそこにルベーグ積分をできるようになろう!みたいなコンセプトのはずだったんですが, 理論パートが普通に重かったです. 結局そんなに理解してない. まあ3年で数学科の測度論取るんで……
テストでは計算問題(それができる理由を示す必要はある)しか出なかったので実際先生も計算を重視してたっぽいですね. ルベーグ積分って名前をよく聞くよな~くらいの軽い気持ちでとったら解析学入門の次くらいに重くてだいぶ苦しみました.
まとめ
解析に苦しめられた半年でした. まあその分実力はついたと思うのでポジティブにいきます. なんかこれといってここで言いたいこともありませんね. 来年からはA群・英語とオサラバできるので数学パラダイスです. ワクワクが止まりません.
ではまたいつか.